Thursday, July 9, 2020

宇宙飛行士の「尿」は飲料水に、そして建築材料や肥料にもなる:月面での活用に向けた研究が進行中(WIRED.jp) - Yahoo!ニュース

有人月面着陸を2024年までに再び果たせとの指令が米国のドナルド・トランプ大統領から下されて以来、米航空宇宙局(NASA)とパートナー企業たちは懸命の努力を続けている。こうしたなかNASAは2020年4月下旬に3つの企業と契約し、有人月面着陸ロケットの開発を委託した。 将来の火星探査に必須の重大ミッション、「おいしい宇宙食」の開発にNASAが挑む しかし、月に降り立つことはNASAにとってほんの出発点にすぎない。実はNASAには、もうひとつの計画がある。10年以内に月面に恒久的な宇宙基地を建設し、地球と火星とを結ぶ中継施設として使用することだ。 何人もの宇宙飛行士たちが同時に数週間にわたる月面生活を送るとなれば、生き延びるための具体的な術が必要になる。とはいえ、必要な物資をすべて地球から運ぼうとすれば、莫大な費用がかかるだろう。 つまり、もとから月にある限られた資源を工夫して使うしかないのだ。月を覆うレゴリスは建築材料として使える。月の南極地帯に氷の状態で存在する水は、ロケットの燃料に加工できる。 だが、今後は最も有望な資源として、宇宙飛行士たちの尿が注目されるかもしれない。

尿素×月の砂=建築材料

欧州のある研究者チームによって20年初め、水に次いで人間の尿に多く含まれる尿素と月の砂を混ぜたものが、建築材料として使えることが実証された。この素材は「ジオポリマー」と呼ばれるコンクリートに似た物質で、ロケットの着陸台や住居など、さまざまな施設を月面に建築する際に利用できる可能性があるという。 ジオポリマーは、従来のコンクリートに代わるエコフレンドリーな素材として、すでに地球上で広く使われている。コンクリートの主な成分のひとつであるセメントは製造過程で高温処理が欠かせないことから、二酸化炭素を大量に排出する。これに対してジオポリマーの生成には、エネルギーがほとんど必要とされないのだ。 ジオポリマーでセメントの代わりとなっているのは、石炭を燃やした際に生じる「フライアッシュ」と呼ばれる石炭灰や砂利だ。これらに水と特殊な反応性化合物を混ぜるとパテ状になるので、あとは自由に成形してそのまま乾燥させればいい。 月面では、インフラ設備のほとんどが工業用3Dプリンターを使ってつくられることになるだろう。レンガを使っていたのでは効率が悪すぎるし、可能な工法も限られる。その点3Dプリンターなら、レンガづくりの家より複雑な設計の居住施設を、無人で完成させられる。 月のレゴリスは、化学的に見てフライアッシュとの類似点が多い。このため月面の建築材料としてジオポリマーが大いに有望視されているのだ。ただし、難点もある。ジオポリマーの生成には、3Dプリンターのノズルに流すための大量の水が必要になるのだ。 「月の上では水は大変な貴重品です」と、欧州宇宙機関(ESA)の先進概念チーム(ACT)のメンバーで、この研究論文の共同執筆者でもあるマーリーズ・アーンホフは言う。「そこでわたしたちは、もっと少量の水でジオポリマーを生成することを研究の主な目的のひとつとしていました」

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